
安心寺(完州)
全羅北道完州郡雲住面安心路372
地図で見る場所紹介
安心寺は完州郡雲住面完昌里26番地の大芚山の麓に位置し、大韓仏教曹渓宗第17教区の本山である金山寺の末寺である。全羅北道道立公園・大芚山の東の麓に位置する安心寺は、歳月の無常さを存分に感じさせてくれる古刹である。この安心寺は朝鮮戦争以前までは実に30余棟の堂宇と13の庵が建っていた大寺院であったが、今やその繁栄した寺院の威容は見る影もなく、焼け残った石材だけがあちこちに散らばっている。そのため現在の安心寺を小さな寺院だと思うかもしれないが、真身舎利が祀られた戒壇や1759年に建てられた事跡碑、1760年に製作された梵鐘などから推し量ると、古刹・安心寺は決して小さな寺院ではないことが分かる。特に安心寺は、仏陀の真身舎利10顆と歯牙舎利1顆を安置した寂滅宝宮としてその名が高い。浮屠塔は高さ175cm、塔身周囲315cmの石鐘形で、地台石は蓮華文で装飾し、相輪に宝珠を載せた形式である。ところで、この真身舎利を祀った釈迦牟尼仏の舎利塔、すなわち安心寺戒壇の四方には、護衛神将の役割を果たす四天王像がそれぞれ建てられており、非常に特異な構造をしている。この真身舎利塔の美術史的価値を高く評価し、近年、全羅北道有形文化財であったものから昇格して宝物に指定された。聖宝文化財とともに、安心寺では美しく造成された三聖閣と山神閣が印象的な場所である。三聖閣は安心寺戒壇からさほど離れていないが、渓流が流れる沢を渡るため石で造られた虹橋を渡るようになっており、後方に位置する木々と実によく調和して法悦さえ感じさせる。寂光殿の後方に位置する山神閣は、よく手入れされた竹林の上方に石を積んだ階段の上に、規模は小さいながらも実に美しいと思わせる。紅葉が美しく染まる秋の安心寺は、赤い柿が嬉しそうに迎えてくれる。この頃に安心寺を訪れると、村のあちこちにありふれた柿の木で熟していく美味しい柿の香りが鼻先をくすぐる。修行に精進する比丘尼が親しげに迎えてくれ、たわわに熟した柿や色鮮やかな干し柿を心を込めて出してくださり、改めて柿の里・安心寺をいつまでも記憶に留めさせてくれる。秋を濃く感じたいとき、仏の舎利を拝して心の安らぎを見出したいとき、ほのかに広がる柿の味を味わいたいとき、安心寺を訪ねてほしい。